(C) 2021『地獄の花園』製作委員会

映画『地獄の花園』

OLの社会には、カタギと、その筋のOL、という2種類がいるらしい。
主人公の永野芽郁が、ふつうのOLであることを楽しみに会社に通っているが、ある日の更衣室で、ぶっ飛ばされるOLが、ロッカーをへこませる、という惨事に遭遇する。
というところから、映画は始まる。
「その筋」というのは、かつて暴走族だったり、ヤンキーだったりエトセトラ、だったりということらしい。その彼女らが、社内はもちろん、会社の枠を超えて、抗争を繰り返して、だれが最強のトップなのかを決めようとしているらしい。
映画の半分は、そうした女子プロレスリングの世界で、はでなアクションシーンがつぎつぎに続く。
菜々緒は、ここぞとばかりみどころをつくるし、大島美幸が意外にはまっているのがおかしい。
ただ役者をそろえているわりには、花園の花を感じることろが全くない。映画の出だしの3カットくらいで、フツウの会社の部分がチャチだし、あこがれの森崎ウィンはぼんやりしてステキさがゼロだし、全体の計算欠如が露呈する。
ただ、このところ激高もの役がつづいているせいか、広瀬アリスだけが、息遣いの荒さがつたわってきて、だれが主役なのか迷うほどだった。

(h.s)

©hiroshi sano

監督 関和亮
公開 2021年5月

 

評価
3.4/5

映画『 青くて痛くて脆い』

完璧な青春なんて、ありそうもない。だれだって、いびつな青春をかかえて、育ってきた。 いびつな同士が、重なり合って、隙間をつくりながら、相手と世界を理解していく、そんな映画だ。

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