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映画『Dune/デューン 砂の惑星』

水と緑のうつくしい惑星から、砂だらけの惑星に、皇帝の命令によってアトレイデス家が移住させられるところから物語は始まる。
スコットランド風の星から、アラビアの砂漠のような星に舞台は移って一体なにをもって物語を面白くさせるのだろう、という疑念をまず払拭するのがこの物語の根底に課せられている。
そして、この映画(英語の題名では、Dune part1)の最後の方では、たしかに面白そうだ、という結論に至っている。
いろいろ人間臭い物語が絡み合っているが、デューンと呼ばれる惑星の面白さをいかに深めるかが、この映画の成功を支えていると思う。
そこにあるのはただ砂だけで、入り込む生き物の水分を容赦なく奪っていく。砂はスパイスと呼ばれて、じつはいろいろ有用な物質である、という設定はあるものの、過酷な環境であることには変わりない。
主人公役のティモシー・シャラメは頼りなげだが、内に複雑なひだを感じさせ、目覚めによって強さを付けていく役をこなしている。
その母親役のレベッカ・ファーガソンは、謎を秘めた芯の強い女性を演じている。
第2部をまだ見ていないが、この二人が、デューンという惑星の面白さを探索していく、というのが映画のキモなのではないかと思ってた。
そうだとすれば、この第1部は成功している。
というか、SF映画として、硬質な奥行きを感じさせてこれまでにない満足感を高めていた。

(h.s)

©hiroshi sano

監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
公開 2021年10月

評価
4.5/5

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